2018年10月9日火曜日

アニメ「BANANA FISH (バナナ・フィッシュ)」~少女漫画が少年漫画を凌駕した日~

 これまで、「映画」を中心として紹介してきたこのブログですが、どうしてもお話ししたいアニメが最近テレビで公開されているので、お許しください。それほどに、この作品は私にとって、記憶に残るアニメーションなのです。ぜひ、多くのみなさんにもご覧いただき、このアニメが打ち切りにならずに、最終回を無事に迎えられることを望みます…。

 原作はマンガ「BANANA FISH (バナナフィッシュ)」1985年~1994の長期に及び連載された。
 
 ニューヨークのダウンタウンのストリート・キッズのボス「アッシュ・リンクス」と、日本からカメラマンの助手として取材に来た「奥村英二」の心の交流を、謎の存在「BANANA FISH」を軸に描いていくクライムアクションである。

 驚くべきは、コルシカマフィアやチャイニーズマフィアの暗躍する世界観の中で、「アッシュ」と「英二」の友情を超えた交流を、「少女漫画誌」上に長期連載し、多くの読者に支持され、最終回には見事なまでに物語を結実させた、著者の手腕である。

 実は私がこのマンガの存在を知ったのは、連載終了後、十年もたってからである。

 ある雑誌で「マンガベスト100!」という企画が掲載され、あの漫画の神様、手塚治虫の「ブラック・ジャック」をおさえ、第1位を獲得したのが「BANANA FISH」だったのである。
 当時、「BANANA FISH」の存在を知らなかった私は、雑誌を立ち読みしたその足で、「BANANA FISH」全巻を購入。一晩で読破し、打ちのめされた。

 この、複雑なストーリー・・・ニューヨークのダウンタウンを舞台にし、マフィアやストリートキッドをリアルに(あるいはリアルに感じさせて)j表現しながら、アッシュと英二の二人の関係を美しく描き、迎えた最終回は私に熱い涙を流させた。

 そして、今年、時代を現在に置き換え、それでも原作により忠実に描かれているアニメが公開されている。遅すぎるアニメ化ともいえるが、あの伝説的な「美しくも切ない最終回」をこの目で見たいと感じずにはいられない。

    アッシュ・・・日本に来てほしかった・・・・・☆☆☆☆☆

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