2018年7月25日水曜日

「コーラスライン」ブロードウェイ名作ミュージカルの映画化!歌え!踊れ!人生を語れ!!

 1985年公開のミュージカル映画。1975に初演されたブロードウェイミュージカルを映画用にブラッシュアップした名作。
 「コーラスライン」は、メインキャストにはなれないバックダンサーたちのオーディションに焦点を当て、たとえスポットライトが当たらない役でも、自分の好きなものに挑戦し続ける人々の物語である。
 演出家のザック(マイケル・ダグラス)は、ほんの端役でしかないバックダンサーたちに、これまでのオーディションとはかけ離れたことを要求する。単にダンス等のスキルを見るのではなく、一人ひとりに、自分の過去・コンプレックスを語り、表現することを求めたのだ。その要求に、疑問を持ちながら、役を得るために「自分」を語り始めるダンサーたち・・・。生きることの苦しさや、それでも自分が輝くために挑戦し続ける切なさを躍り、歌い上げる。
 僕が初めてこの映画を見たのは、大学生の時だ。公開時に見ることがかなわず、当時、まだ存在していた「名画座」でなけなしの500円を払い、映画館で観た。実は、ミュージカル映画を映画館で観たのは初めてだった。テレビで「ウエストサイド物語」を見て以来、ダンスの素晴らしさに魅了され、いつか、映画館の大画面で観たいと思っていた。
 この「コーラスライン」のダンスシーンもまた、素晴らしいものだった。時にダイナミックに、時に繊細に歌い、踊る姿に、身長も低く、短足だった僕はあこがれずにはいられなかった。「あんなふうに歌えたら、あんなふうに踊れたら・・・」そう思いながら、僕は3回名画座に通った。
 この映画のストーリーもまた、当時の自分の琴線に触れるものがあった。ダンサーが自分の過去、とりわけ苦しんできたコンプレックスを歌い上げるシーンだ。大学卒業を前に自分の進路を決めなくてはならなかった僕に、勇気を与えてくれた映画だ。

 人生一回きりだから好きなことしなくちゃね的評価・・・・・☆☆☆☆☆

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